2008年09月03日
なぜ古民家なのか 最終章

もともと古来より日本の住まいは紙と土と木が主たる材料でした。木で骨を作り 板や畳で床を敷き、屋根(萱葺き)を葺く。土にわらを混ぜ壁を塗り、板戸や障子建具として紙を張りました。
現在 古材と称される時代の工業製品といえるのはガラスだけしょう。でもガラスが使われているのはごく一部で、一般の住まいには なかなか使われることは無かったと思われます。土を焼いた瓦屋根も使えきれなかったと思われます。
どちらにせよ 人の身体に差し障る材料はみあたりませんね。今ほど自然素材が大きく取り扱われ、その種類も多岐にわたるなんて少し前までは考えられませんでした。ごく一部の雑誌 チルチンびとなどは早くからとりあげ、そのコンセプトは今でもぶれていません。
住まいに何を求めるのか。 現代人は心も身体も疲弊して その癒しをすまいに求めているとも考えられます。また高度成長期 無残に解体され処分されてきた日本の住まい達。それを見過ごすことに抵抗を感じ始めた人達もいるでしょう。 そして現在の工業製品に埋もれていく住まいの表と裏。そのようなときに、健やかな空間を取り戻そうと考えておられる方も多くなりました。 こうして古民家や古材を通じて思うことは、現在のすまい作りの参考書なのかもしれませんね。そして当時の匠人のパワーを身近に感じられた自分は その出会いに 感謝!と 脱帽!です。
難しい話はひとまずお休みです。
取り留めの無い文章に付き合っていただき ありがとうございました。